月が綺麗ですね
「当時、飯塚は確かお前と同じ歳だったはずだ。さすがに気の毒になって会長に飯塚を俺の秘書にしてくれるように頼んだんだ」

「そうだったんですか。優しいんですね」


私はほっこりした気持ちで彼を見つめる。と視線が絡み合った。


「ますます俺に惚れただろう?」


へっ!?


そうだけど。でも...恥ずかしい。


視線は宙をさまよい、耳までみるみる熱を帯びてくる。


「俺は愛人も作らないし、風花...。お前一筋だと誓う」

「...そ、そんな」


突然の告白にドキリと心臓が跳ね、耳がますます熱を持つ。

なんて答えていいか分からず、私はうつむくだけだった。
< 138 / 316 >

この作品をシェア

pagetop