シンさんは愛妻家
「…降参。
…君を部屋に入れた僕の負けだ。」

と僕はベッドから起き上がり、イブキの手を掴んでベッドに座らせ、顔を合わせる。

「せんせい?」

「イブキを突き放す決心がつかなかった。
どんどん『好き』を大きくしている君が…
可愛くて…
手放すなんて、出来なかった。
君が僕の隣で頬を染めるのを見ているのが嬉しかったんだ。
…ズルくてごめん。
最初から、君は僕にとってちゃんと女の子だったよ」

「…本当?せんせ…」

イブキはブワっと涙を滲ませる。

可愛いよ。イブキ。

オトナの女なんて…敵うわけがない。

真っ直ぐで…

体当たりで僕を求めている。

「イブキは猫じゃない。
…好きだよ。イブキ」

と抱きしめて唇をゆっくり重ね、
ベッドの上に倒した。

イブキは僕の肩にぎゅっとつかまり、
僕の強引なくちづけを一生懸命受けている。

ま、ぎこちない事、この上ない。

それでも息が上がり、
小さく喘ぐような声が聞こえると
僕の欲望に火が付いた。
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