拘束時間   〜 追憶の絆 〜
 いつまでも光り続けるスマホのランプ。

 優斗は何てメッセージを送ってきたのだろう。

 私、彼に散々ひどいことをして......。

 昨夜の出来事で、私は優斗の男性としてのプライドを傷つけて挙げ句の果てには彼を愛してないとか言って、浦田さんとお茶までした。
 
 それなのに、私の方から優斗に別れを切り出す勇気なんて到底持てない。

 だって、優斗との関係に亀裂が入ったって思った時、私はすごく寂しかった……。

 胸に風穴が空いたみたいに。今まで優斗の温もりで守られていた温室が崩壊したようですごく寒い。

 だから、私は少しでも温まりたくて浦田さんに甘えてしまった。

 それは、優斗との関係が隔絶されてしまう行動だというのに......。

 本当に、こんなにバカな女は優斗とは到底釣り合わない。

 だから彼とは別れなきゃ......。

 もし彼が怒っていたなら......、

 そしたら、話は早い。

 だけど、彼からの辛辣な言葉を目の当たりにした時に。自分の心が再び暗くて冷たい永久凍土に閉じ込められそうで怖い。
 
 それでも。”自業自得”だって、もう一人の自分が教えている。

 だから、私は彼を傷つけた罰を甘んじて受けなければ......。

 バッグに手が近づいていく度に胸の動悸が激しくなっていく。

 手元に力が入らず震えながらも、私は恐る恐るスマホを取りだして液晶に目を当てた。

 「沙綾には、もっともっと俺の愛情が必要だったのにね。先を急ぎ過ぎた......、ごめん」

 
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