真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
慣れない硬いベッドの上で目を覚ますと、ドレッサーに置かれた煌々としたシェードランプと目が合って、強いめまいに襲われた。
目覚めたばかりの瞳に早急に強い光を浴びたから、瞳孔の調節が追いつかなくて運悪くめまいを引き起こしたんだ。ーーそう、分析した。
.......ううん、あんな話を聞かなければ、本当はめまいなんて起きなくて、もう少しマシな目覚めだった。
”君の心は破壊される”
ジークが予言した通り、いま私の胸中は潰されていて正常を欠いた自律神経は、めまいとして発現している。
私は、ぐらり、ぐらりと回転する視界を振り切りたくて、めまいから必死に意識を外そうとした。
でもーー、頭の中に巡ってくる想念は、より一層めまいを強めるものばかりだった。
「そう、本当に成瀬は女にだらしなくて、ろくでもない奴だったよ。同僚、後輩、他の部署の先輩女子社員.......、挙げ句の果てに、あろうことか専務のお嬢さんにまで手を出して、男としての責任も取らずに」
昨晩ジークから聞かされた広務さんの過去。めまいの根源。
「......成瀬と専務のお嬢さんは婚約してたんだ。でも、結局、成瀬は彼女との婚約を破棄して今の会社に転職した。その背景は成瀬の女グセの悪さが専務にバレて、お嬢さんとの結婚はもとより、会社に籍を置くことさえ難しくなったから。男としての責任を取りたくても、成瀬には取る資格がない。と言った方が的確だな」
婚約ーー。
広務さんが、私以外の女性と婚約していた.......。
ジークが語る不誠実な広務さんの過去。”女癖の悪さ”それ以上に打ちのめされたのは、例え過ぎ去った過去だとしても、広務さんが私以外の女性にプロポーズしていたということだ。
ジークの語ることが、すべて事実だとしたら私はこれ以上、広務さんとの未来を思い描くことすら躊躇しなくてはならない。
その決断を後押しするかのように、尚もジークは雄弁と広務さんの過去を語り続けた。
「成瀬が専務のお嬢さんと結婚しようとしたのは、出世の為だ。でも、アイツの素行の悪さが原因で破談になって、だけど成瀬にとってはある意味、都合が良かったのかもしれない。もし専務のお嬢さんと結婚していたら、どうしても専務は、いずれ目の上の”たんこぶ”になる。その点、今いる会社なら、実力次第でどこまでも昇りつめられる.......。それから、女なら外でいくらでもつくれる。その分、妻にするのは決してキャリア志向ではなく、社会的にも情緒的にも素直な女性。成瀬にとって結婚は、出世の道具にすぎない」
目覚めたばかりの瞳に早急に強い光を浴びたから、瞳孔の調節が追いつかなくて運悪くめまいを引き起こしたんだ。ーーそう、分析した。
.......ううん、あんな話を聞かなければ、本当はめまいなんて起きなくて、もう少しマシな目覚めだった。
”君の心は破壊される”
ジークが予言した通り、いま私の胸中は潰されていて正常を欠いた自律神経は、めまいとして発現している。
私は、ぐらり、ぐらりと回転する視界を振り切りたくて、めまいから必死に意識を外そうとした。
でもーー、頭の中に巡ってくる想念は、より一層めまいを強めるものばかりだった。
「そう、本当に成瀬は女にだらしなくて、ろくでもない奴だったよ。同僚、後輩、他の部署の先輩女子社員.......、挙げ句の果てに、あろうことか専務のお嬢さんにまで手を出して、男としての責任も取らずに」
昨晩ジークから聞かされた広務さんの過去。めまいの根源。
「......成瀬と専務のお嬢さんは婚約してたんだ。でも、結局、成瀬は彼女との婚約を破棄して今の会社に転職した。その背景は成瀬の女グセの悪さが専務にバレて、お嬢さんとの結婚はもとより、会社に籍を置くことさえ難しくなったから。男としての責任を取りたくても、成瀬には取る資格がない。と言った方が的確だな」
婚約ーー。
広務さんが、私以外の女性と婚約していた.......。
ジークが語る不誠実な広務さんの過去。”女癖の悪さ”それ以上に打ちのめされたのは、例え過ぎ去った過去だとしても、広務さんが私以外の女性にプロポーズしていたということだ。
ジークの語ることが、すべて事実だとしたら私はこれ以上、広務さんとの未来を思い描くことすら躊躇しなくてはならない。
その決断を後押しするかのように、尚もジークは雄弁と広務さんの過去を語り続けた。
「成瀬が専務のお嬢さんと結婚しようとしたのは、出世の為だ。でも、アイツの素行の悪さが原因で破談になって、だけど成瀬にとってはある意味、都合が良かったのかもしれない。もし専務のお嬢さんと結婚していたら、どうしても専務は、いずれ目の上の”たんこぶ”になる。その点、今いる会社なら、実力次第でどこまでも昇りつめられる.......。それから、女なら外でいくらでもつくれる。その分、妻にするのは決してキャリア志向ではなく、社会的にも情緒的にも素直な女性。成瀬にとって結婚は、出世の道具にすぎない」