男嫌いな僕と新撰組。
と一人で百面相している僕の肩にだれかが手を置いた
「森だが、此処らは俺が把握している。俺の後に着いてこればよい」
『……』
やばい、一さんまじでイケメンだ
そして言っとくね。
此処にきてからの一さんは、一矢の姿ではない
長身の抜群のスタイルで、漆黒の長い髪は低い位置で結び、髪と同じ色をした切れ長な瞳をもつ美青年の姿をしていた。
まあ、本来の姿もイケメンだよね
あれだけイケメンオーラを放っていたら
一矢の時は違和感が半端なかったけど、いまは理解できる
若いのに色気もあるしね…
本人は気にしてないし、寧ろ気付いてもないだろう
はあ、罪の男というのは一さんのことを言うのだろうなあ
「では、行くか」
『そうですね』
ガン見してた、気をつけよ
一さんは躊躇なく、どんどん前へ暗闇の中歩く
その後ろに一生懸命追って行くのが僕だ
しかも、僕はおんなの格好して来ているため歩きにくく、追いつくので精一杯だ。
それにしても、一さん何cmなんだろう、170以上あるのは確かだな
昔の人は低身長のはずなのに
これだと、新撰組の人達も長身でイケメンなんだろうか
『……むかつくな』
僕のこの背だと女装は似合うし、違和感なんか全くない。それで助かってる部分もある
それに僕はおとこが大っ嫌い……だけど、こんな僕でも男としてのプライドは少なからずある
だから、一さんみたいなイケメンなおとこを見ると嫉妬心が湧くのは仕方ないはずだ
……まあ、だからといってこの格好をやめるつもりなんかさらさらないけどね