男嫌いな僕と新撰組。


***



森を抜けると街並みが見える。

町は人が多く賑わっていた
建物も多いが、ビルみたいに高い建物はなく、精々2.3階の建物が多い

……ほんとにタイムスリップしたんだ、ここにきて初めて実感した


とひとりで立ち尽くしていると

《流唯、急がなければ》

一さんに叱られました。てへっ←



といっても…団子食べたいなあ


《昼餉は食べてないのか?》


ひるげ?…ああ、昼食ね。

そうなんですよ。一矢とランチ食べる予定だったのですが、食べる暇がなくて…


《すまない》


一さんは悪くないですよ。
(言うならば、一矢悪いよ)
でも、やっぱり昼食ぬくのはこれからのこと考えると、無理なんで何か食べに行ってもいいですか?


《ああ、此処らなら甘味屋があるはずだ》


か、甘味ですか?!

甘味屋が近くにあると分かると、僕はすぐに行動に出た


町を歩く人…特に男の人がちらちらと僕のことを見てくる気がするが気にしない


「いらっしゃいませ」


甘味屋に入ると、桜の花が散らばられている若葉色の着物を纏った綺麗な女の人が迎えてくれた


「あ、あんま見いひん顔やと思ったら、かわええお嬢さんやない」


そう僕を見つめて優しく微笑む。


『ふふ、ありがとうございます』


こういうのは慣れているので、素直に受け止める。


だけどその女の人は、御礼を言った僕に驚いたように目を開き、それから顔を赤色に染まらせ口をぱくぱくとさせていた。

なにその顔、かわいい


「か、かわぇえええっ!!あかん!うちやっぱこの仕事辞めるぅー!!」


『わわっ』


《流唯っ!》


そう言うと女の人は突然、僕に抱きついてきた。
驚いて、そのまま倒れそうになったがそこは持ち堪えて受け止める。
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