男嫌いな僕と新撰組。


べつにSじゃないんだけどね?

相手が鬼の副長といわれている、土方だとそりゃあすっきりするよ

だって、鬼だよ?

鬼を論破とか、どうしよ一矢にでも自慢しよっかなあ

……と僕が至福感を感じていると


この誰も口を挟めない空間に勇敢な青年がひとり



「ぷっ…くくく、あははははっ!!
……も、もう耐えられません!……ぷくくく…流唯さんおもしろすぎます!」


……じゃなかった、ばかがひとりだったよ


『おもしろいのかはわかんないけど、ありがとう』


褒められてるのかも謎だし


「いえいえ!これからも、土方さんをいじめ…いじってくださいねっ!あ、あと僕も混ぜてください!!」


いま、絶対''いじめてください''って言おうとしたよね


「総司ぃいいいいいいいいい!!」


「なんですかあー?ぷくく…」


「……っせえ!!……ったく、おい!!」


僕のことを見てそう叫ぶ、土方


『……』


「おい!!」


『……』


「……っ河合ぃいいいいいい!!」


『なに』


「さっきから呼んでんじゃねぇーか!」


『僕のことは呼んでないよね』


「おまえを見てただろーが!!」


『そうだったの?てっきり、熱い視線の方かと』


とぼけた顔をして言ってみる


「なわけあるかぁああああ!!」


……うん、全然話進まないね


なんでだろ


「おまえのせいだろうがあああ!」


『なにそれ読心術?』


「おまえ、はっきり言ってただろーが!」


『あちゃー、またしちゃったのかあー。ごめんね?僕おっちょこちょいだから。てへっ☆』


「棒読みでなに言ってやがんだああ!!?」


……よかった、ほんとに

ツッコミいないと辛いもん

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