ぶっ壊れるほど愛してる


「いつも櫻野さんの名前出して申し訳ないなと思うんだけど…」
白百合蓮は困った様に眉を下げた。


この人何センチ背あるんだろ?
すっごい背高いな。

近くで見れば見るほど、息を呑むくらい綺麗な顔してる。

「真剣に俺に気持ちを伝えてくれた人に対して、俺も櫻野さんのこと真剣に思ってるって伝えた方がいいと思って」
白百合蓮は微笑む。


「俺の好きな人の名前出した方が、俺のこと好きって言ってくれる子も応援してくれるでしょ?」
白百合蓮は本日二回目の極上の笑みを見せた。


言葉こそ優しいが、そこには華に手出すなよみたいな無言の圧力がある気がして。

あぁ…。
こんな事言われたら誰も逆らえないな…。


人はこうやって洗脳されていくんだろうな。
いや、こう言う人がいるから洗脳って言葉が生まれるのかもしれない。

「佐藤さん明日からよろしくね?
櫻野さんには今日のこと秘密。
二人だけの秘密ね」
白百合蓮はウィンクしながら去っていった。


私と華が仲良いことを知ってるからこそ出る言葉…。


華…あんた…あんな人に好かれてるとか凄すぎ。
何したのよ。あの人に。

ドキドキと胸の鼓動が鳴り止まない。


うん、蓮さんと華、応援しよう。
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