くるみさんの不運な一日
「はい!?」
「渡してきて」
「あたしですか!?」
「君しかいないだろう」
「な、何で!?」
「今、私用電話をするくらい暇そうにしてるのが、君しかいないって言ってるんだよ!」
バンッ――と勢いよくデスクを叩かれて、肩を竦めてチラリと周りに目を向けると、確かにみんな忙しそうに何やら仕事に取り掛かってる。
自業自得って言葉がグルグルと頭の中を回ってる。
だけどどうしてこんな日に限って、天川智明の名刺を持っていかなきゃいけないんだと思う。
今朝、逃げてきたのに。
お金も払わず逃げてきたのに。
「渡してきて」
「あたしですか!?」
「君しかいないだろう」
「な、何で!?」
「今、私用電話をするくらい暇そうにしてるのが、君しかいないって言ってるんだよ!」
バンッ――と勢いよくデスクを叩かれて、肩を竦めてチラリと周りに目を向けると、確かにみんな忙しそうに何やら仕事に取り掛かってる。
自業自得って言葉がグルグルと頭の中を回ってる。
だけどどうしてこんな日に限って、天川智明の名刺を持っていかなきゃいけないんだと思う。
今朝、逃げてきたのに。
お金も払わず逃げてきたのに。