愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
心配そうに声を掛けてきた弟を無視して無言で立ち上がった自分を慌てて止めに入る。
「ま、待って兄さん。何処に行くつもり?」
「あ?帰るに決まってんだろ。」
殺気だった俺の腕を掴み、行く手を阻まれた。
「怒りの矛先が違うんじゃない?兄さんだって分かってるでしょ、、、。東雲さんは良かれと思ってやった事だって。」
舌打ちをして掴まれた腕を振り払う。
「、、、じゃああいつは何処にいる。」
「父さんなら多分、会社にいるよ。俺が出てくる時はまだいたし。まぁ、仕事してる訳じゃないと思うけどね。」
ため息混じりに呟く俊を背を向け、店を出る。
「ようやく本気の相手、、、見つけたんだね、、、。兄さんには、幸せになって貰わないと困るよ。」
そう悲しそうに呟く俊の言葉は、届かなかった。