愛なき契約婚 ~その長身な遺伝子を私に下さいっ!!~
「よ、良かったっ、、、、!それと、、あの火事の原因なのですが、、。」
『その事なら、今は考えるな。』
少し大きめの仁の声で言葉をかぶされた。
先程までの優しい雰囲気の仁が、表情を曇らせ顔を背ける。
その態度で分かってしまった。
優しい彼は、自分が傷つかないようにその事から逸らそうとしてくれている。
でも避けられない事実。
救急車の中で薄れゆく意識の中、家族を失った日の事を思い出していた。
あの日、訪ねてきた人物。
そして軽く挨拶を交わして、その人物から逃げるように1人外出した。
すれ違い際に小さいからこそ見えた、その人物の表情。