今すぐ好きを。
「ただいまっ!醤油置いとくよ!」


「お邪魔します」



靴を立ったまま脱ぎながら、ドアの向こうの遥(はるか)さんに挨拶する。

遥さんとは、悠ちゃんのお母さんのことである。


「えっ、持ってきてよ。あら、千尋ちゃん、いらっしゃい」



奥から出てきた遥さんは、悠ちゃんがドアの前に、投げるように置いた醤油を拾って、私に軽く会釈する。


エプロンを着ている。

ご飯を作っていたところなんだろう。



「ちょっと上行ってるから、出来たら言って」


「わかったわ」



遥さんが了承を示すと、悠ちゃんは一度私を振り返って、私の手を引いて二階へ連れた。
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