包み愛~あなたの胸で眠らせて~
堀田くんの声は大きかったから、フロアの隅にいる人にまで届いていて、みんなの視線が男性用の傘を手にしていた私に集まる。
素早く引き出しにしまおうとしたのに……。堀田くんの口を塞ぎたくても、もう間に合わない。彼は親切に教えてくれたのだ。
私は肩を落として、あった場所に傘を置く。今さら隠しても意味がない。
「今日、天気予報を見るのを忘れてしまって、夕方から雨が降るという情報を星野さんに聞いたんだけど、その時にたまたま池永さんが通りかかって置いてある折り畳み傘を貸しますよと言ってくれたんです。出掛ける前に置いておくからとも言ってくれて」
咄嗟に星野さんの名前を出した。彼女は機転が利くから、もし誰かに聞かれても話を合わせてくれるだろう。
ここで星野さんに「知らない」と言われたら、信用をなくすけど、その時はその時だ。今はこの場を乗り切ることだけを考える。
覚悟を決めて言った私の背後から「そうなんですよ」と救いの声が聞こえた。
素早く引き出しにしまおうとしたのに……。堀田くんの口を塞ぎたくても、もう間に合わない。彼は親切に教えてくれたのだ。
私は肩を落として、あった場所に傘を置く。今さら隠しても意味がない。
「今日、天気予報を見るのを忘れてしまって、夕方から雨が降るという情報を星野さんに聞いたんだけど、その時にたまたま池永さんが通りかかって置いてある折り畳み傘を貸しますよと言ってくれたんです。出掛ける前に置いておくからとも言ってくれて」
咄嗟に星野さんの名前を出した。彼女は機転が利くから、もし誰かに聞かれても話を合わせてくれるだろう。
ここで星野さんに「知らない」と言われたら、信用をなくすけど、その時はその時だ。今はこの場を乗り切ることだけを考える。
覚悟を決めて言った私の背後から「そうなんですよ」と救いの声が聞こえた。