包み愛~あなたの胸で眠らせて~
「なんなんですか。片瀬さんを攻めるのはおかしいと思います。困っている俺を助けてくれただけなのに、なぜ悪者にするんですか!」

「そうだよ。俺は話せないから知らん振りしちゃったけど、片瀬さんは立派だと思う」


堀田くんと近くに座る男性社員が二人に抗議するが、二人は聞き入れない。それどころか、まだ非難を続けた。


「変わるならさっさと変わればいいのよ。誰も話せないから、私が出たのよみたいな態度があからさまじゃない? 性格の悪さが滲み出ているっていうのよ」

「そうよ、性格悪すぎよ」


二人のうち一人は口が達者だが、もう一人は同意することしか出来ない。

だけど、この二人に援護が入った。


「性格悪いとまでは言わないけどさ、話せることをひけらかしているようには見えたな。正社員なのに話せないなんてとバカにしているように俺も感じたんだよね」

「あー、俺も同じように思ったわ。でもさ、派遣のくせに話せても意味ないよな」

「そんなふうに考える方が性格悪くない? バカにしているようには全然感じなかったし、堀田を助けるためにやったのをそこまで言うことはないんじゃないか」

「確かにそうですよ。助けようともしなかったのに文句を言うのは間違っていると思います。私は話せる片瀬さんがすごいと思いました」
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