包み愛~あなたの胸で眠らせて~
「俺は子供の頃、紗世に絶対の信頼を置いていた。それは再会した今も変わらないし、俺に寄り添ってくれた紗世を信じている。紗世は嘘ついていない。ただ言えなかっただけだよ」
広海くんの私を見る目は優しい。繋がれていない方の手で、頬を伝う私の涙を拭う。
広海くんはどうして、嘘をついていた私に優しくしてくれるのだろう。
「言えなかったんじゃないの。言わなかった、隠したの……」
優しさに甘えてはいけないと彼の言葉を否定する。
「隠したいことなんか誰にでもある。なんでもかんでも人に言えるものじゃないから」
「広海くんは話してくれたのに、私は言わなかったんだよ?」
卑怯な自分を許さないでほしい。広海くんにだって責められても仕方がない。
だけど、責められたとしても私は彼のそばにいたい。許してくれなくても私のそばにいてくれるだろうか。
葛藤する心に自分の考えの矛盾さが浅ましく思えた。
そばにいてほしいなんて、図々しいことを思うなんて……。
「俺は紗世を……」
広海くんが口を開いた時、ドアが叩かれる。二人揃って、ドアの方を振り返った。
広海くんの私を見る目は優しい。繋がれていない方の手で、頬を伝う私の涙を拭う。
広海くんはどうして、嘘をついていた私に優しくしてくれるのだろう。
「言えなかったんじゃないの。言わなかった、隠したの……」
優しさに甘えてはいけないと彼の言葉を否定する。
「隠したいことなんか誰にでもある。なんでもかんでも人に言えるものじゃないから」
「広海くんは話してくれたのに、私は言わなかったんだよ?」
卑怯な自分を許さないでほしい。広海くんにだって責められても仕方がない。
だけど、責められたとしても私は彼のそばにいたい。許してくれなくても私のそばにいてくれるだろうか。
葛藤する心に自分の考えの矛盾さが浅ましく思えた。
そばにいてほしいなんて、図々しいことを思うなんて……。
「俺は紗世を……」
広海くんが口を開いた時、ドアが叩かれる。二人揃って、ドアの方を振り返った。