包み愛~あなたの胸で眠らせて~
私が答えるのとほぼ同時にインターホンが鳴る。その音はスマホからも聞こえて、広海くんは「開けて」と言う。
まさか今鳴らしたのは広海くん?
確かにあとで行くとは言っていたけど、もうすぐそこにいるの?
通話を切断してインターホンの画面を見ると、そこには穏やかに笑う広海くんが映っていた。
メイクが落ちてボロボロなひどい顔ではないけど、メイクをし直してはいない。この顔のままで出るのは躊躇われるけど、せっかく来てくれたのに待たせてはおけない。
意を決して、ドアを開ける。
「広海くん、お疲れ様」
「うん、入ってもいい? 一緒に食べよう」
「それ、牛丼?」
「うん、もしかして嫌いだった?」
「ううん、嫌いじゃないよ。あ、どうぞ」
客用のスリッパを差し出すと広海くんは「おじゃまします」と律儀に私しかいない玄関で網を下げた。
私が急いで作った麩とみつばの吸い物を牛丼とダイニングテーブルに並べて、広海くんと向き合う。彼は今日定時は過ぎているもののいつもより早く退社して来た。
私のことを心配して、早くに帰ってきてくれたのかと思うと申し訳ない気持ちになる。
まさか今鳴らしたのは広海くん?
確かにあとで行くとは言っていたけど、もうすぐそこにいるの?
通話を切断してインターホンの画面を見ると、そこには穏やかに笑う広海くんが映っていた。
メイクが落ちてボロボロなひどい顔ではないけど、メイクをし直してはいない。この顔のままで出るのは躊躇われるけど、せっかく来てくれたのに待たせてはおけない。
意を決して、ドアを開ける。
「広海くん、お疲れ様」
「うん、入ってもいい? 一緒に食べよう」
「それ、牛丼?」
「うん、もしかして嫌いだった?」
「ううん、嫌いじゃないよ。あ、どうぞ」
客用のスリッパを差し出すと広海くんは「おじゃまします」と律儀に私しかいない玄関で網を下げた。
私が急いで作った麩とみつばの吸い物を牛丼とダイニングテーブルに並べて、広海くんと向き合う。彼は今日定時は過ぎているもののいつもより早く退社して来た。
私のことを心配して、早くに帰ってきてくれたのかと思うと申し訳ない気持ちになる。