不埒な先生のいびつな溺愛
伏見さんとのデートは、この日から三日後の約束となっていた。
その日が来ても、先生の家を追い出されたもやもやとした気分のまま、晴れることはなかった。
偶然に、天気も朝から雨だ。
ウキウキしながら選んで買っておいたはずのワンピースに、もどかしく袖を通しながら、先生のことばかりを思い出してしまう。
「なによ、私……」
姿見に立った自分にうんざりとした。仕事相手の久遠先生と少しモメたくらいで、こんなに暗い表情になってしまうなんて。
先生のせいだ。
先生が意味不明なことばかり言って、そしてあんな顔をするから気になって、他のことが考えられなくなる。
──『秋原』
何度でも甦る。
本当は私は、あの頃の先生にもう一度会いたい。
あの頃は、貴方のことが、好きだったから。