きみが虹を描いてくれた青空の下で
「その人の持ち物に、母子手帳ないかな? ちょっと聞いてバッグ開けてみて」
「あっ、はい! あの、バッグ、開けて良いですか? 母子手帳入ってますか?」
女の人が、おでこに汗をかいて苦しそうな顔で頷いた。
おじさんはもう病院と話し始めていて、私が取り出した母子手帳を渡すとそれを見ながら状況を説明しだした。
「今、高校前を過ぎたので、あと5~10分だと思います」
景色なんてぜんぜん気にしてる場合じゃなかったから、おじさんが高校って言ったのが聞こえてはっとして窓の外を見た。
八起くんの学校をちょうど通り過ぎたところだった。