シンデレラは脅迫されて靴を履く
「…脅迫です」
ギリギリと手を握りしめる。
「脅迫ではない。交渉と契約だ」
この腹黒俺様男。
「私は貴方も許すつもりはありません」
嘘…。
ほんとは帰りたい。
でも、怖い…。
「許さなくてもいい。
その憎しみをもって、俺と一緒に仕返しに手を染めてくれるだけでいい。
それが成功したら、あとは深桜の好きにしたらいい」
雅爾さんは本気だ…。
ソファーから立ち上がり、一歩また一歩とこちらに近づいてくる。
「…さあ。深桜、この手を取れ」
こちらに伸ばされる雅爾さんの手。
もう触れられてしまうくらいの距離にある。
私は…
自由になれるのね…
「いい子だ、深桜。
おかえり、俺のシンデレラ」
私は雅爾さんの手を取っていた。
お城から逃げた灰かぶり姫は、こうしてお城に連れ戻された…
灰かぶり姫は、王子に捕まった…
