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「今日、予定あんだわ」

「えー、またぁ?なんの?」

「何でもいいだろ」

「じゃ、あたしの約束はいつ作ってくれんの?」

「お前、友達と遊べよ」

「遊んでるよ。でもみんな彼氏とかいて相手してくれないし」

「知らねーよ。オサム誘えば」

「オサムはダメなんだって。なんか女に会うって言ってた」

「女?」


思わずスマホの操作の手が止まる。

ゆっくりとイチカに視線を向けると、「透哉の代わりとか言ってたけど、何?」なんて覗き込んでくる。


「あ、あぁ…」


イチカから視線を逸らしながら小さく呟いた。

もう既に忘れていた。

多分、理実が言ってた女だろう。


「ねぇ、なに?透哉は何処に行くの?」

「あー、もうお前、教室戻れ。授業始まんぞ」

「はっ、なに?普段そんな事言わないのに話逸らさないでよ!!」

「じゃーね」


軽く微笑んで手をヒラヒラとしてやった。

案の定、イチカは頬を膨らませ眉間に皺を寄せる。

と同時にいいタイミングで入って来た教師にホッとした。


「おーい、違うクラスの奴が数人いるけど戻れよー」


なんて担任の声に「おい、イチカ言われてんぞ」再度、追い返す言葉を言うとイチカは更に頬を膨らまし、俺に背を向けた。






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