最恐ドクターの手懐けかた
当の遠藤先生は、痛くも痒くもないらしい。
いつもの仏頂面でどかっと椅子に腰掛け、油まみれのメニューを開く。
そんな遠藤先生に言ってしまった。
「あのー……何も、こんなラーメン屋でなくても……」
仮にも遠藤先生は医者だ。
そして、ユーチューブの広告収入もかなりのものだろう。
だからこの前みたいにフォアグラ食べ放題にでも連れて行ってくれてもいいだろう。
それなのに、
「ラーメンに勝るものはないだろ」
彼は本気で答える。
……そうなのか、遠藤先生は根っからのラーメンマンなのか。
それならば、ラーメンと結婚したらいいのに。
心の中でほくそ笑んだ。