最恐ドクターの手懐けかた
私はそんな調子だったのだが、優奈ちゃんは艶との会話が気になって仕方ないらしい。
事あるごとに、「艶がお父さんなんて凄いですね」とか、「もしかして、遠藤先生もギターされるんですか?」なんて聞いていた。
遠藤先生はそれにテキトーに相槌を打っていたが、ふと思ってしまった。
優奈ちゃんに悪気があるはずないのだが、そんな言葉さえ遠藤先生の重荷になっているのかもしれない。
「すぐに二世と言われる」
遠藤先生は、その重圧を背負って生きてきたのだろう。
私にだって彼の気持ちは分からない。
だけど、一人で重圧と戦う遠藤先生に寄り添いたいだなんて思った。