最恐ドクターの手懐けかた






「それにしても、ピアニストとバイオリニスト、到着遅いよね」




心配そうな東さんの声で、私も時計を見た。

時計は午前十時二十分を指している。

十時半開演予定なのに、大丈夫なのだろうか。

不吉な予感を押さえ、切迫早産で入院している横田さんの病室へ急いだ。





横田さんは中指に点滴を付け、ベッドに寝そべって携帯を見ていた。

私を見つけると、



「すみません……」



疲れた顔で告げる。




「点滴の針のところ、腫れちゃったみたいで……」



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