最恐ドクターの手懐けかた
「妊娠六週に入ったところだね」
畑中先生は静かに教えてくれた。
その声は戸惑い、同情に溢れている。
「ほら、ここに胎嚢が見えるでしょ?
二週間後には赤ちゃんと心拍が見えるようになるよ」
「はい……」
何となくそんな気がしていた。
お腹の中に赤ちゃんがいる気がしていた。
「体調不良とかなかった?
気持ち悪くなかった?」
「いえ……大丈夫です……」
そう言いながらも、モニターに映し出される胎嚢をじっと見つめる。
今はまだ赤ちゃんは見えないが、きっと胎嚢の中で元気に生きてくれている。
私の小さな小さな大切な存在だ。