最恐ドクターの手懐けかた





「俺は音楽の世界でもやっていけると思うが……勝てねぇんだ」



「……え?」



「親父には……どう足掻いても勝てねぇんだ……」




目の前にいるのは、私の天敵、非常識でセンス悪くて関わりたくもない暴君遠藤先生なのに……その顔は、少し辛そうに歪んでいる。

人間の感情なんて欠如していると思っていた遠藤先生なのに、こんなに普通の顔をするんだ。

その驚きで……胸の奥がきゅーっとした。




「どうせ二世とか、父親と比べられるだろ?

親の七光りって言われるだろ?」


< 78 / 273 >

この作品をシェア

pagetop