最恐ドクターの手懐けかた
そんな遠藤先生を見て、私にまで焦りが移ってしまう。
遠藤先生はきっと、昔の出来事を重ねているのだろう。
どうかその悲劇が起こりませんように。
どうか……
無力な私には、祈ることしか出来ない。
「骨盤高位だ!
胎胞を押し戻せ!!」
その指示通り、体位変換を行う。
そして、遠藤先生は飛び出している胎胞に手を伸ばしたその瞬間……
ピシャッ……
嫌な音が聞こえた。
そして、水がぽたぽたと床に垂れた。
「破水だ……」