仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
ただ少し喜怒哀楽の表情がわかりにくい。
怒ってはいないんだろうけど、無表情で淡々とした声音で接されると少し取っ付き難い感じがした。
だからと言って決して冷たい人ではないのだと思う。
小野寺さんは他のマネージャーさんのように、自分のマネジメントするモデルをあからさまに贔屓したり嫌味を言ったりすることはない。
私がこの事務所内で一番信頼している人は、間違いなく彼だった。
「どうしたんだ急に。琴石のコンポジット撮影が終わってから随分経ったよな」
今日は午後からメイクさんとカメラマンさんと一緒に、プロフィール用の宣材写真撮影があった。
遅ればせながら新人時代の写真更新である。
その後、常盤社長とうちの社長が打ち合わせ中の会議室に乗り込み、今はすでに十八時。
腕時計を確認してから小野寺さんは首を傾げた。
もちろん、その顔は無表情だ。
「あの、少々お時間をいただけないでしょうか? 折り入ってお話がありまして」
先ほど常盤さんから頂いた『エテルニタ』のオール媒体契約の話を、小野寺さんにしなくてはいけない。
詳しい内容はここでは話せないため、会議室でもレッスン室でも何処でも良いので空いている部屋に向かいたかった。
怒ってはいないんだろうけど、無表情で淡々とした声音で接されると少し取っ付き難い感じがした。
だからと言って決して冷たい人ではないのだと思う。
小野寺さんは他のマネージャーさんのように、自分のマネジメントするモデルをあからさまに贔屓したり嫌味を言ったりすることはない。
私がこの事務所内で一番信頼している人は、間違いなく彼だった。
「どうしたんだ急に。琴石のコンポジット撮影が終わってから随分経ったよな」
今日は午後からメイクさんとカメラマンさんと一緒に、プロフィール用の宣材写真撮影があった。
遅ればせながら新人時代の写真更新である。
その後、常盤社長とうちの社長が打ち合わせ中の会議室に乗り込み、今はすでに十八時。
腕時計を確認してから小野寺さんは首を傾げた。
もちろん、その顔は無表情だ。
「あの、少々お時間をいただけないでしょうか? 折り入ってお話がありまして」
先ほど常盤さんから頂いた『エテルニタ』のオール媒体契約の話を、小野寺さんにしなくてはいけない。
詳しい内容はここでは話せないため、会議室でもレッスン室でも何処でも良いので空いている部屋に向かいたかった。