仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
その後も常盤社長と楽しくお喋りしながら食事を進めていると、カトラリーを優雅に操っていた彼の手がふと止まった。
彼は眩しい光を眺めるような視線で、私と目を合わせる。
「ねえ。僕と君だけの秘密のお城は気に入ってくれた?」
幸せに浸るような声音で上機嫌に聞かれて、一瞬、胸がトクリとときめいた。
私は常盤社長から急いで視線をそらして「えっと」と言い淀む。
間取りだけを見たら凄く豪邸だし、私のワンルームマンションなんかと比べたら贅沢な家。気に入ったと言うよりも完全に気後れしている。
今は優雅な王子様に見えるけれど、こんなことを言いながら沢山の女性とお付き合いをしてきたに違いない。
私は自分の胸がときめいているのを隠しながら、
「常盤社長って、すぐにそういうこと言いますよね」
と胡乱な目で返した。
常盤社長は目をぱちくりと瞬かせる。「困ったな」と言いながら、全く困っていない様子で肩をすくめた。
「ここには僕が気を許せる人間しか入れないようにしてるんだ。女性でここに入ったのは、本当に君が初めてだよ」
ハウスキーパーだって男性を雇っているんだから。
そう言って、彼はまた眩しそうに目を細めた。
彼は眩しい光を眺めるような視線で、私と目を合わせる。
「ねえ。僕と君だけの秘密のお城は気に入ってくれた?」
幸せに浸るような声音で上機嫌に聞かれて、一瞬、胸がトクリとときめいた。
私は常盤社長から急いで視線をそらして「えっと」と言い淀む。
間取りだけを見たら凄く豪邸だし、私のワンルームマンションなんかと比べたら贅沢な家。気に入ったと言うよりも完全に気後れしている。
今は優雅な王子様に見えるけれど、こんなことを言いながら沢山の女性とお付き合いをしてきたに違いない。
私は自分の胸がときめいているのを隠しながら、
「常盤社長って、すぐにそういうこと言いますよね」
と胡乱な目で返した。
常盤社長は目をぱちくりと瞬かせる。「困ったな」と言いながら、全く困っていない様子で肩をすくめた。
「ここには僕が気を許せる人間しか入れないようにしてるんだ。女性でここに入ったのは、本当に君が初めてだよ」
ハウスキーパーだって男性を雇っているんだから。
そう言って、彼はまた眩しそうに目を細めた。