浮気の定理
水落のことだ。



「うん、真由のおかげでもう大丈夫。ほんとにありがと……」


その名前を聞くだけで、体が震える。



それがわかっているから、真由は敢えて名前を出さずに聞いたんだろう。



私は危ないところを真由に助けられたのだ。



厳密に言えば、同僚の山本と真由にだけど……



私が紹介したあと、二人はごめんなさいと言って、お互い断ったはずだった。



まさかそのあとずっと友達として連絡を取り合っていたなんて……



その事実を知ったときにはずいぶん驚かされたものだ。
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