浮気の定理
その時、自分がホッとしていることに気づいた。



だから離婚することに特に抵抗もなかったし、素直に受け入れることが出来た。



たぶん、この一年余りで雅人を好きだという気持ちが薄れていたのかもしれない。



それほどに私たちの関係は希薄になっていたのだ。



けれどそのあとの雅人のセリフは私を驚愕させた。



それは他の女性と暮らすと言ったことでも、慰謝料は無しでと言ったことでもない。



お互い様だと言ったことに対してだ。



彼はやはり知っていたのだ。



あの日、私の身に起きたことを……
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