浮気の定理
きっとお酒が入ってなければ、お互いセーブ出来てたんだと思う。



酔った勢いだなんて陳腐なことは言いたくないけれど、私たちにとってはそれが唯一の言い訳だったのかもしれない。



禁忌を犯す勇気なんて、普段の私たちには無かったはずだ。



だからこんなことになるなんて思ってなかった。



穏やかで優しい時間を過ごせるだけで幸せだと思っていたのに……



けれど今、こうして彼に求められていることが、想像以上に嬉しくもあった。



理性と感情の狭間で揺れ動く私たちの気持ちは、きっと脆く危うい。
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