浮気の定理
桃子が言った通り、店内は涼子が好きそうなヨーロピアンテイストで、まとめられていた。
アンティークな家具やシャンデリア、それにきらびやかな花器に生けられた豪華な花も、まるでパリを思わせるような雰囲気に仕上がっている。
焦げ茶色の床に一歩足を踏み出せば、ギィィと軋む音が響いた。
「素敵……」
ほぅっと溜め息を漏らしながら涼子がそう呟くと、桃子が満足そうな顔をする。
「でしょ?良かった、気に入ってくれて」