浮気の定理
「二人とも俺を挟んでケンカしない!桃子も酔ってんだろ?」



いつもより元気にはしゃぐ桃子を見て、山本は敏感にそれを感じ取ったのかもしれない。



「真由ちゃんは、まだそんなに飲んでないから大丈夫そうだよね?」



さすがに二人の酔っぱらいを介抱するのは辛いと思ったのか、山本は私に確認するようにそう聞いてきた。



お酒にあまり強くないことを自分でわかっているだけに、許容量は知っているつもりだ。



桃子といるときは、なるべく自分は酔っぱらわないようにと最近は気を付けていた。
< 492 / 730 >

この作品をシェア

pagetop