浮気の定理
トゥルルルル……トゥルルルル……トゥルルルル……トゥルルルル……



なかなか出てくれない。



コール音が響く中、だんだん決心が鈍っていく。



涼子のところはまだ子供が小さい。



時計を見ると9時を回ったところだった。



もしかしたら子供を寝かしつけてるのかもしれない。



急に迷惑な気がして、電話を切ろうとした時、ようやくコール音が鳴りやんで、涼子の声が聞こえた。



「はい、もしもし……桃子?」



その声を聞いて、自分でかけたくせに動揺してしまう。



「あ……ごめんね?遅くに電話しちゃって……あの、今……大丈夫?」
< 59 / 730 >

この作品をシェア

pagetop