浮気の定理
「私が涼子の立場なら同じだったと思う

それに、あれは真由だから解決出来たんだと思うから」



そう言って桃子は、可笑しそうにクスクスと笑う。



そんな桃子の言ってる意味がわからなくて、首を傾げて、不思議そうに彼女を見つめた。



「今度、ゆっくり聞かせてあげるね?真由の、武勇伝」



こっそりとそう耳打ちしながら、桃子はニヤリと笑った。



「二人とも!何やってんの!早くこっち来て手伝ってよ!涼子ー!大きいバックとかないのー?」



奥から真由が痺れを切らしたようにそう叫ぶ。



「は~い!今行く!」



桃子はそう返事をすると、嬉しそうに、真由のいる奥の部屋へと歩いていった。
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