神様お願い 僕を殺してください
男は女性に言う。まるでまだ、自分の生きていることが信じられないかのように。
「少し夢をみたよ。落ちる車の中。君に天使の羽根が生えたんだ。」

男はその幻想的な光景を、目を閉じて思い出すのだ。

「良かった。本当に、良かった。」
女性は彼氏の手を握る。その手を彼氏は、力強く握りかえした。

「ねぇ、私。言わなきゃいけないことがあるの。」
女性はお腹を抑えながら、男性にそう言った。
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