３年後、あの約束の続き
電話を切ったあと、章を見ると・・・呆然としていた。


「コイツだ。俺を帰したやつ・・・」

やっぱり章はあの一族と接触していたか。


「そう、あの人たち。さすがに私達を消せるぐらいの力は無いと思うんだけど」
下手に動かない限りは安全だと思っているし・・・日本にいる限り『あの人』は私に近付けないハズだ。
接見禁止になっているし、弁護士の先生の目もある。

ただ、先生は-

「もう１度調査を行い、会見を開きたいと思っています」
そう言いながらテレビ画面の中で頭を下げている。
目の隈もかなり凄い。


｢進展あるまで、大人しくしとくのがいいかもね」
そう呟くと、章ははぁとため息をついた。

「やっぱり一緒に海外に逃げようか・・・」

それも、まぁアリと言えばアリかもしれない。
「はいはい、考えとくね」


いつも通り軽くスルーすると、章は不満そうにしている。

「本気なんだけどなぁ・・・」
そう呟いて、さっさと立ち上がって朝食のパンを焼いていた。
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