散る桜
13
***
「ここには、来たらだめだと言っただろう」
山桜に囲まれた空間に、その人はいた。いや、人だったのだろうか。
首の後ろで結ばれた髪は、日に当たると青く透けた。
「ここからは出られないんだ」と笑った彼は、人間の姿をしていても、人間ではないモノのようだった。
山奥に突然現れた空白地に一人きり、彼は、草すら生えていない剥き出しの地面に腰を下ろして、歌うように時を数えていた。
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「ここには、来たらだめだと言っただろう」
山桜に囲まれた空間に、その人はいた。いや、人だったのだろうか。
首の後ろで結ばれた髪は、日に当たると青く透けた。
「ここからは出られないんだ」と笑った彼は、人間の姿をしていても、人間ではないモノのようだった。
山奥に突然現れた空白地に一人きり、彼は、草すら生えていない剥き出しの地面に腰を下ろして、歌うように時を数えていた。