散る桜
24


「いつもの帽子じゃないんだな」

彼は忌地の中で雨に打たれながら、目を細めた。

わたしは赤い雨傘をさして境界線に立ち、雨に打たれる彼を見下ろした。


「七日の間って言ったのは、あなたでしょう」


「だが、雨だ。しずかをここへ来させないための、御意志かと思っていた」

「ゴイシって?」


「しずかは守られている、ということだ」
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