彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



再び収拾がつかなくなった時、2度目の雷が落ちた。




「オメーらマジでいい加減にしろ!!!」

ポコポコポコ!

「きゃん!」

「うわ!?」

「痛て!」

「ちょ、瑞希~」

「真田先輩!?」

「うははは!」


「散れ、散れ!!凛から離れろ!」




瑞希お兄ちゃんが、ビニールのハンマーで私に群がる人達を追い払う。




「オラ!ちゃんと座れ!きちんとするまで凛は没収だっ!!」

「お、お兄ちゃん・・・」




人の群れから私を救いだし、小脇に抱えながら怒鳴る好きな人。



「怒るなよ、瑞希~」

「ちょっとふざけただけじゃな~い!」

「ふん、ブラコンが・・・」

「わはははは!戦わせろー!」

「うるせぇ!頭冷やせ!」



距離を取るため、シートのはしへと進む瑞希お兄ちゃん。

悲痛な声で「瑞希せんぱぁーい!」と呼ぶ円城寺君もスルーしていた。



「オラ、身なりを整えろ!きちんとしろ!初代の言うことは!?」

「「「「「「絶対。」」」」」」

「うはははは!」

「瑞希先輩・・・」

「美味しいとこ取りやがって。」

「ちゃっかりしてるわぁー」

「フン。」

「わははははは!」



初代総長の命を受け、ぶつぶつ言いながら、みんなが姿勢を正しはじめる。

その間、隅っこで瑞希お兄ちゃんと待つ。

小脇に抱えられていたのを下ろされたが、ぴったりと密着できたので嬉しかった。



「たく、どいつもこいつも・・・!」



そうつぶやく彼から、ほんのりと汗の香りがした。

運動部の汗のにおいと違い、ドキッとする匂いだった。

女子でもこんないい香りしないのに・・・やっぱり彼は素敵な男性だと思う。



「凛、大丈夫か?」

「へ、平気です。ありがとうございます・・・」



そう答えて、彼の方へとさらにくっつく。

これに瑞希お兄ちゃんは、苦笑いするだけで許してくれた。

背景として映る円城寺君は、許しがたい顔でこちらを見ていたかもしれないが気にしなーい♪



〔★大河は気にしている★〕



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