彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



「素敵~一瞬だからこそ、美しいのね~」

「一発撃つのに数百万かかるからな。」

「興ざめなことを言うんじゃねぇーよ!」

「わははははは!」

「凛、見えるか?」

「は、はい。」



(花火の光に照らされるあなたも素敵です・・・瑞希お兄ちゃん・・・!!)



ギュッ。

(え?)




手をにぎられる。

瑞希お兄ちゃんの手が私の手をにぎる。

思わず彼を見るが、瑞希お兄ちゃんは空を眺めたままだった。

みんな花火に夢中で、このことに気づいていない。

恐る恐るギュッとにぎり返せば、彼も同じようににぎり返してくれた。

瑞希お兄ちゃんはそのつながった手を、私と自分との間に隠すように移動させた。



(ど、どうしたの!?)



と聞くこともできず、瑞希お兄ちゃんを見つめるが・・・。



「テンション上がりますね、瑞希先輩!?」

「オメーのテンションには負けるけどな。」



瑞希お兄ちゃんは、私を見ることなく円城寺君とおしゃべりをはじめた。

その円城寺君が、私をチラッと見てドヤ顔した。

それで反射的に顔をそらす。



(なんだろう、これ・・・!?)



好きな人は、私以外の人と話をしてる。

でも、手だけはしっかり握ってくれている。

そんなことを知らない円城寺君は、得意げに私を見たけど・・・



(全然悔しくない~♪)



〔★むしろ優越感がある★〕



「凛ちゃん、どうしたの?」

「え!?」

「下向いてるけど、花火見てる?もう首が痛くなったの??」

「な、なんでもないですよ、モニカちゃん!見ますよ!」



笑顔を作って誤魔化す。

空を見上げたけど、花火が頭に入って来ない。



(人前で・・・・みんなのいる前で、こっそり手をにぎるとか・・・・)



どんなサービスですかぁぁぁぁ!?

ヤバい!

顔が熱い!

にやけそう!

ドキドキが止まらない。

こう言うさりげないところが好き!



〔★凛のラブメーターが上がった★〕



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