彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
私が年下と思っていたのは、カンナさんだけじゃなかった。
「ウソだろう!?」
「信じらんねぇー!りんどー、第一中学の中坊じゃないのかよ!?ずっと年下だと思ってたのに!」
「僕をそんな風に思ってたんですか!?」
カンナさん以外の爆裂弾メンバーが、間違った認識をしていたと知る。
「我が君は、元々ヤンキーらしくないから・・・単に先取りして勉強してるだけだと思っていましたが・・・・・同じ年?」
「ケッ!信用ならねぇが、タメってことにしておいてやるぜ・・・!」
「そんなに僕は信用できないんですか!?」
正しく認識してくれてないというか、なぁなぁでスルーしようとしてる空気になってる。
「失礼だぞ、テメーら!凛さん、俺は凛さんが年下であろうとなかろうと、一生ついていきます!」
「だから、同じ年だって言ってるじゃないですか!?」
「オメーも失礼発言だぞ、可児!つーか、年関係ねぇし!凛があたしのツレであることには変わりねぇからよ!」
「カンナさんも、僕の年齢をうやむやにする発言をしてるところが気になるんですけど!?」
「ウェイウェイウェイ!さすがカンナっち!大事なのは、俺がリンリンが好きってこと系!年下でもOK的な!」
「僕は年下じゃないですって!」
「俺もです!年下かもしれないぼっしぃ~をお慕いする気持ちは変わりません。ご安心下さいね、我が君♪」
「違うって言ってるでしょうー!?」
「うははははは!よかったのぉ~凛!?とりあえず、礼は言っときーや!?」
「く・・・そうですね・・・!とりあえず、僕への変わらぬ友情には感謝します・・・!みなさん、ありがとうございます・・・!」
ヤマトの言葉と仲間達の本音を聞き、これ以上言っても仕方ないと判断する。
息を吐きだしてから、気持ちを切り替える。
「じゃあ、勉強をはじめましましょうか?」
「うはははは!なんや、食い下がらんのかぁ~凛!?事務的にサラッと流すんかいなぁ~!?年下説、しっかり否定せんでええんかぁー!?」
「・・・みんなと同じ年だと、『宣言した』のでいいです。」
(いくら否定しても、同じ年だって信じてくれそうな感じがしないんだもん。)
それにいい加減、勉強を始めないと、宿題が終わらないからね。
〔★凛は現実を見ている★〕