綺麗なブルーを描けません
「...なりたくないです。あたし、心は高校生くらいで止まってるから、

柚葉さんにはついていけない。

...あ、柚葉さんみたいなやんちゃな高校生じゃないですよ。

ごく真面目な高校生。

だから、...今、もう限界です」

「...そうなんだ。あれ?オレ、振られてる?」

「違います」

「...わかった」

静かに、笑われる。

「じゃあ、気長に...」

柚葉さんは、急にそわそわし始める。

それから携帯を取り出して、

「ところでさ、さっき、セットじゃないって怒られたけど...本当に知らない?柊の居場所」

ドキッとする。

「ずっと柊の奥さんから着信とメール来てて...何かややこしそうなんで、放置してるんだけど。...また来てる」

そうか、そういえば、あたしを通じて、結構柊くんも柚葉さんと仲良くて。

…いつのまにか、奥さんとも連絡先交換してたんだな。

「知らない?」

疑問形のクセに、『どこにいるか白状しろ』にしか聞こえない。

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