綺麗なブルーを描けません
「安直…」


「柊くんには分からないよ。…ずっとモテてきてそうだもん」

「…バレてたか」

「話してくれないけど、見てたらわかります」

「…で?」

「あ、うん。

でね、帰りながらそれ決めて、そのクセに、すぐにバイバイって手を振って別々に帰ってたんだよ。
 
いつものクセなんだね、怖いね。

…で、その時にね、凄ーく遠くに柚葉さんを見つけたんだよ。

わあ、柚葉さんっ。
 
って思って。

でも、凄く遠くだったから、呼び止めることもできなくて。

…でも、なのにね、柚葉さん、振り返ったんだよ。

急に。

でね、真っすぐあたしを見つけて、ニコって…」

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