好きな人に恋愛相談されました。
高梨の問いかけに「うん」とうなずいた後、一息置いて、口を開く。
「俺も高梨が好きだ」
「……ほんと?」
「ほんと。だから、俺の彼女になって」
「冗談じゃないよね……っ?」
「冗談でこんな大事なこと言うかよ。本気で言ってる」
「……嬉しい……! うん、お願いします! 堺、大好き!」
「わっ」
突然抱きついてきた高梨に俺は慌てる。
暗いし歩行者はほとんど見当たらないとは言え、道路沿いだから車からの人目はある。
でも、高梨を抱きしめられる状況は俺にとっても念願だ。
俺は初めて触れる小さな身体を大事に大事に、抱きしめた。
「あー、ヤバイ。高梨と両思いだったとか幸せすぎるし……もう、ほんと高梨かわいすぎる。すっげぇ好き」
「……私も幸せすぎて嬉しいよ~、うう」
「バカ。泣くなよ」
「泣かせてるの堺だよ~」
反応がかわいすぎて笑いながらなだめるように頭を撫でると、高梨が甘えるようにすり寄ってくる。
高梨は想像以上にやわらかくてふわふわしていてあたたかかった。