暴走族の姫 Ⅰ
一応、菓子折りは用意していたが、治安が悪いと聞いていたから、


良さそうな人だったら渡そうと思っていたのだ。


良さそうな人だった。


というか、外国人だろうか。


本で読んだことがある。外国人は肌色が白いか黒いかで目が青とか緑だとか。


あの人の髪は真っ白だったなぁ。


ふと、腕時計に目がいった。


(え!?もう、3時?)


今日からのバイトは3時半からだ。


ここからバイト先まで丁度、25分ぐらい…。


悠「大変!」


取り敢えず、菓子折りは帰ってきて持っていくか明日にして。


今はバイト先まで、急がなければならない。


玄関にボストンバッグを置いてすぐさま家を出た。
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