バージンロードで始めましょう~次期社長と恋人契約~
「おぉ、いろいろあるな。この白と青のナプキンはどうするんだ?」

「あ、それを使って、砂浜と海をイメージできたらなって……」

「なるほど。じゃあ俺はこっちのテーブルに飾りつけるから、お前はそこのテーブルな」

 そう言って何点かの小物を持って部屋の隅へ行き、壁際のドローリーフテーブルのサイド板を広げている副社長の姿を、私はキョトンと眺めた。

 あの、これはひょっとして、OKサインってことですか?

「副社長、やってもいいんですか……?」

 おずおず問いかける私に、彼は背を向けたまま答える。

「お前の気持ちに免じて今回だけ特別に許可する。俺に感謝しろよ?」

 大きく息を吸い込んだ私は、彼の背中に向かって勢いよくお辞儀をした。

「はい! ありがとうございます!」

 うれしい! 私が初めて手掛けた仕事の最高の記念になる! 完成したらいーっぱい写真撮ろうっと!

 サンゴのオーナメントに貝殻のネックレスを下げたり、アコヤ貝の中にターコイズリングを飾ったりしながら、心はワクワク浮き立っていく。

 知らず知らずに鼻歌まで飛び出しちゃっている私に、パール仕立てのリーフを手に持った副社長が苦笑いしながら話しかけてきた。
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