颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「オレは待ち遠しいけど?」
「そ、颯悟さんってば……んん……」
専属秘書の件はまだ決定してないからオープンにしてないだけかも。
きっと……きっとそうだ。
決まったら、真っ先に教えてくれるはず。
……はず。
*―*―*
数日後、総務課で秘書の牧田さんと出くわした。
今日は丈の短いジャケットにAラインのワンピース、高めのポニーテールに品のあるシルクのリボンを巻いていた。
大人カワイイ雰囲気に脱帽。
真似したいけど、桐生颯悟が鼻で笑いそうだし。
私の髪の長さだと豚のしっぽみたいになるし。
髪、伸ばそうかな……。
なんて考えていると、その牧田さんが私の顔をのぞき込んだ。
「麦倉さん、顔色悪そうですけど、大丈夫ですか?」
心配そうに見つめる。優しいなあ。かわいい上に性格も良し。
「大丈夫ですっ。この麦倉みのり、健康だけが取り柄ですから!」
「そんなことないですよ。麦倉さんのデザイン、好評だとあちこちで耳にしますから」
「そうなんですか? 嬉しいです!」
私は、エヘヘ、と頭をかいた。