颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
いけない。とんだ誘導尋問だ。ごほん、咳払いをして話を続ける。
「い、いくら私の唇がぽってりしてかわいいからって指で拭うとか」
「かわいい? なに言ってるの」
「キスするときに颯悟さん言いましたけど」
「キス? ああ、あれ。ちょうど祐理恵さんが出てくるとこだったから」
「え? じゃあ、祐理恵さんに見せつけるため?」
「それ以外あり得ないでしょ。オレがキミとキスする理由。まさか本気にしたの?」
“よく見ると二重なんだね。かわいいね。この唇もふっくらしててそそるし?”
“キミ、かわいい。キスしたい”
ちょっと信じてたんですけど。
そんなことあるわけなかった。
桐生颯悟は握り拳を口元に当て、肩を震わせたかと思うと、豪快に笑い出した。
「マジありえない……オレがキミに欲情とか。おかしくて涙が……ハハハ!」
酷っ! 拳で目尻の涙を拭うとか、ありえない。
そこまで言われて私だって涙が出そうだわっ!
「そもそもキミ、自分のことかわいいと思ってるんだ。へえ。ホントに救いようがないね、ハハハ」
むーかーつーくーっ!!!
「い、いくら私の唇がぽってりしてかわいいからって指で拭うとか」
「かわいい? なに言ってるの」
「キスするときに颯悟さん言いましたけど」
「キス? ああ、あれ。ちょうど祐理恵さんが出てくるとこだったから」
「え? じゃあ、祐理恵さんに見せつけるため?」
「それ以外あり得ないでしょ。オレがキミとキスする理由。まさか本気にしたの?」
“よく見ると二重なんだね。かわいいね。この唇もふっくらしててそそるし?”
“キミ、かわいい。キスしたい”
ちょっと信じてたんですけど。
そんなことあるわけなかった。
桐生颯悟は握り拳を口元に当て、肩を震わせたかと思うと、豪快に笑い出した。
「マジありえない……オレがキミに欲情とか。おかしくて涙が……ハハハ!」
酷っ! 拳で目尻の涙を拭うとか、ありえない。
そこまで言われて私だって涙が出そうだわっ!
「そもそもキミ、自分のことかわいいと思ってるんだ。へえ。ホントに救いようがないね、ハハハ」
むーかーつーくーっ!!!