颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「個室、露天風呂、布団、露天風呂……」
「みのり?」
「なななななんでもないです!」
「仙台支社長になにか伝言ある?」
「いえ、特には」
「みのりにしては珍しくテンション低いね。仙台支社長には目がないのに」
「いえ、そそそそ、颯悟さんいないと寂しいから……」


コンペに行かないで、なんて言えなくて、ごまかした。
露天風呂も布団ぱふっも他の女の子にはしないで、なんて。

つい、見つめてしまう。目で訴えても伝わるはずないのに。


「……もう、みのりのバカ」


桐生颯悟はあきれ顔で立ち上がると、キャリーケースを玄関の方にころがしていく。

離れていく彼に、突き放されたようで、胸の中が冷たくなった。

私のことなんかより、専属秘書ですか。
仕事ということにしといてカワイイの女の子とイチャイチャしたいですか。

カワイイだけじゃなくて、テキパキと仕事のデキる女の子。

どうせデザインしかできない私とは畑が違うわけだし。
桐生颯悟とは身分だって違うわけだし。

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